毎日体操の言葉がけ

天高く 馬肥ゆる秋…肥ゆるのは馬だけじゃないんですねー、特に家からあまり出られないとなると、肥ゆる率はかなり高くなる。

まずい、まずいと焦っていたら「パワーヨガしたら」と言われた。「ヨガの良いところは、年齢関係なくできるところなんだよ、パワーヨガはちょっとハードだけど、できるところをしたらいいと思うよ」と、ヨガをしているわけでもない息子に。

youtubeを見ながら実際に試してみて、何よりも面白かったのが、この言葉がけが「毎日体操と同じ!」と発見したこと。そして、指導している人によってテンポや繰り返す回数、言葉がけがかなり違く、そしてそれによっても、こちらの意識するところやできる率が変わってくること。

短い時間のは、繰り返しが少なく、当然説明も少ないからダメ。ある程度長めの、正式なワンサイクルの動画の方が良いようです。

毎日体操も、同じ動きを何度か繰り返す。繰り返していくうちに、だんだんと姿勢や動くコツがつかめてきて、その頃に、また次の動きに移っていく。同じ動きに飽きることもなく、また同じ動きをし続けて疲れすぎることもないタイミングで・・・というところもポイント。ワンサイクルタイプの動画だと、その理由を実感できる。

毎日体操では、同じ動きを一週間行って、翌週は違う動きをするのだけれど、例えばこのパワーヨガでも、同じプログラムを何日間か繰り返していくうちに身体が慣れていくし、体も動きの流れを覚えるのでだんだんとスムーズになっていく。そして、その頃に、次の動きを入れていく…とすると、中途半端に新しい動きをとり入れて、中途半端に動きや姿勢を身につけてしまうことを防げるだろうなと思う。

そして、言葉がけ!これは、ネットで見ていて、上手な人は意外に少ないのかなーと思った。動きの指示は出すけれど、上手な人は動きとプラスの言葉がけが常に入っている。例えば・・・

動かしてほしい部分を具体的に伝える。と同時に見本もある(保育園だったら、大人も見本になるけれど、周りにいる上手な子たちが見本になってくれる。身体のサイズや動かし方としても、同じ子どもの方が真似しやすい)。でも、具体的に手のひらは下に、首はまっすぐに…と言葉を添えてもらえた方が、見ただけでは気がつかなかった部分を意識できる。そして、例えば動画だと動いて見せているからこそ省略してしまうのか、語彙の不十分さも人によって差がでてくる。身体の部位の名前が意外に出てこなかったり。

「こんな風に動かしてごらん」と言われても、行っている人の「こんな風に」と見ている人の「こんな風に」は、たぶん、違う。「こんな風に、肘を伸ばして腕をまっすぐにあげて、手のひらは内側に向けてね」と言われれば具体的に分かるし、分からない単語や表現があったとしても、毎日繰り返されるのでだんだんと覚えていく。

どんなふうになっていると良いのか(リラックスした感じ、筋肉が緊張している感じ・・・・)を言ってもらえると、身体感覚としても意識することができる。

バリエーションを持たせる。経験者は○○をしてみましょう、難しい人は○○でも良いですよ(常に、上手な人とそうではない人たちの二つのバリエーションを伝えてくれる。毎日体操でも、上手な子とちょっと難しい子が常に一緒に体操をしている。「難しかったら、○○でも良いよ」「できる子は、足をのばしてみて」)。

動いている中での指示。動きをとめずに、常に動いている間に次の指示を出していく。これは、毎日体操でもとても大切なポイントで、動くことで上がっていく心肺への負荷を下げることなく体操を続けていくためには、動きをとめない。実際に動画を見ながら動きを真似していこうと思うと、結局は画面の動きを同時進行で真似しながら言葉を聞きながら行うことになる。これが、いったん止まって見ながら動きを教えられ「さあ、真似してみましょう」とやられてもそう簡単に動きというのは視覚では読み取れないし、記憶できない。身体一つ一つがどう動いていたかは、身体像と空間認知がよほど育っていないと、そして、観察力と記憶力がよほど良くないと、無理だろうな・・・。

そして、程よい量の動き。疲れすぎず、気持ちよかったなと思える難易度と時間。これも、体操が好きになる大切なポイント。

何を見ても、何をしていても、保育につなげて考えられることがあるのものなんですねー。

コメントを残す