コーナーというよりは、空間作り

今、お便りも作っているし、数の冊子も作っているけど、一番の追い込み作業に入っているのは「幼児の基本」です。

「幼児の保育をどうしよう…どこから変えていこうかな…」と思っている人や「すでに進めているけどちょっと迷路に入りそう…」という園、「すっごく楽しくなってきたけど基本を確認したい!」という勢いに乗っている園…つまり、いろんな園が参考になるような、でも基本がちゃんと抑えてあるような、そんな冊子を目指しています。

で、こういう本が分かりやすくなる一番のポイントは、やっぱり写真とかイラストですよねー。

くるみは、おたよりや冊子のイラストは町田千秋さんにお願いしてます。千秋さんは数年前までくるみでメインに活躍してくれていて、今は家庭の事情もあってフリーになっています。でも、イラストは千秋さん以外には任せられない!!

図面と、各場面で子どもたちがどんなことをしているか、を伝えると、こんな風に描いてくれます。

例えば、「台所で鍋に食べ物をどんどん入れている、足元にも色々落ちている」「それを見て声をかけている先生」と伝えると、こんなイラストが出来上がります!すごくないですか!!(今朝届いたイラストで、あまりにも感激して、紹介しています^^)

3歳児クラス・5月ぐらいのイメージ(冊子「幼児の基本」より)

机上のところで座っているけれど、周りも見ている先生。決して、ただずっと座っているわけではなく、絵を描いている子の道具の使い方などを見るために一瞬座った、というイメージでお願いしました。どうしようかな、立ち上がろうかなという雰囲気、ありますね。

もう一つの机には何もしていない女の子がいます。この子は、周りを見ながら、みんな何しているかなー、私は何をしたいかなーと考えているかもしれません。もし、この状態が続くようなら、先生が何か提案するかもしれませんね。

(・・・・と、こんなことを冊子では解説しながら、保育全体について取り上げていこうと思っています)

最近のおたよりや冊子では、できるだけ部屋全体のイラストをお願いしています。・・・きっと描くのはすっごく面倒ですね、特に年長児の構成コーナーなんて(^^

でも、そうする方が、全体としてわかりやすいと思うのです。

例えば、「コーナー」。たぶんくるみのような環境づくりは、コーナー保育というのとはちょっと違うと思うのです。

私たちが空間を作る時に考えるのは、子ども達が空間全体を把握でき、クラスのルールも分かりやすく、自分のあそびもしながらもお互いのあそびもちゃんと視野に入れることのできる環境です。

大人がどこにいても子どもたちのことを見ることができるので、子どもたちのあそんでいる様子を追うことができますし、発達を把握しやすくなります。逆に、大人が必要ないようなら離れて遠くから見守っています。

子どもが主体的に自立して活動できるようになるためには、大人との距離感はとても大切です。必要な時はきちんと伝えて教えていくけれど、そうでなければ距離をとります。この大人の立ち位置は、クラス全体のイラストだと分かりやすいですね。

幼児は、もう幼児だけど、まだ幼児。特に3歳児さんは、まだまだ大人の存在を必要とします。ちゃんと見ていてくれる安心感は情緒面の発達のためにもとっても大切です。

このクラスの子どもたちは、みんなが安心して過ごしてるみたいですねー。見ているだけで幸せな気持ちになります♪

3歳なので、まだまだ一人遊びがメインですが、そのうちにだんだんと一緒にあそぶ場面が増えてきます。そのためにも、他の子が何しているかな…が視野に入る空間・環境が大切になります。

こんな保育園が日本中に増えていってほしいな‥‥と思いながら、冊子を作っていますよ!

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