女の子と男の子 その2
私は仕事で長期留守にすることが多い。
夫も、ヨットのコーチをしているので、遠征や試合でシーズンは長期留守にする。
(心配になった方のために補足しておきますと、お互いの仕事のシーズンがずれているので、子どもたちの面倒はどちらかが必ずみれる & 冬は両親して一日中家にいることが多い。子どもたちは小さい頃、自分達の両親が仕事をしていないのかと思っていたふしがある)
夫は、長期の遠征から帰ってくると、「あー疲れた」とソファーに座りこむ。でも、母親はどうもそういうわけにはいかない。何となく留守にしていたのが後ろめたい気がして、台所に立つことになる。掃除を始める。自分が後ろめたい気がして始めるのだから、それはまあ良しとしていた。
ところが、ある時、一週間の仕事から帰ってきたら、台所があらいものの山になっていた。居間中に洗濯物干しっぱなしになっていた。そして、ソファーに寝転がった男どもが無邪気に「お帰り~」とテレビを見ていた。
「あんたたち、いい加減にしなさいよーーー!!!最低限のことぐらい、自分たちでしなさーーーい!!!」
それからは、私が帰宅する前日、家にいる者がそろって家じゅうの掃除をしているらしい。
そして・・・・・ピカピカになっている。テラスが。そして、きれいに庭の芝も刈られている。
なぜテラスで、なぜ芝刈りなのか…。私としては、台所の流しやガスレンジがピカピカになっている方がよっぽど嬉しい度は高いのだが、男性陣としてはどうも力を入れてやった甲斐を実感できるのは、こちららしい。
帰ってくる時には最低限の買い物をしておいてほしい・・・とお願いしてからというもの、私が帰宅する日には、冷蔵庫がいっぱいになるようになった・・・肉で。
鶏肉のモモ10本、鶏の胸肉1キロ、豚の肩ロース2キロ…ニンジンも玉ねぎもどこにも気配がない。
そして、ここでもまた思う。私たち女性の保育士は、本当に男の子たちのことを理解しているのだろうか?