それ、ほんとう?・・・追視遊具はだめなの?
神戸の神楽子ども園・1歳児クラス。
一歳の今の時期は、机上的なものを床でする子どもたちが多い。かといって、このあたりの遊具を構成コーナーに持って行くとややこしいので、机上、構成とは別に、写真のようなコーナーが必要になる。
壁面にホワイトボードとマグネットもあり、奥は絵本&休息スペースでとてもいい空間になっていますね♪
月齢の低い子どもたちも好むけれど、発達に課題のある子どもたちにとっても大切な空間なので、クラスの構成メンバーによっては、2歳の前半でも狭くてもいいので確保したい。
型落とし、型合わせ、チェーンリングと容器(これは、台所ではなくて、このコーナに引っ越しさせましょう。台所でいじり遊びの材料になってしまう花はじき、お手玉は、ここにタッパーや容器と一緒に置けば、子どもたちは座ってじっくりとあそぶことができます)、重ねカップ、リングタワーー、追視遊具・・・・
全て床に座ったほうがあそびやすいもの。写真のような空間なら、転がっても、その辺に落ちても気にならない。
…と、こんな質問が耳に入ってきた。
「追視遊具は良くないのでは?」
そうなの?(笑)
この写真でいえば、右下に写っている「くるくるチャイム」のようなタイプの遊具のことらしい。
目で追うだけになるから、意味がない…ということらしい。
そうなんだ?(笑)
追視を開始する前に、上の穴にボールを入れなければいけない。このボールは大きめで、どちらかというと握るような持ち方をする子たち向け。だから、0歳児からおける。
でも、0歳児でもこれにボールを入れようとするには、高さに合わせで身体を調整しなければいけない。上半身を上げたり、腕をしっかりあげたり。
腕が上手く動かせない子どもであれば倒してしまう。
腕が持って行けたとしても、最初は、穴まで手を持って行っても押し込むようにして手のひらを開くはずだ。
それが、だんだんと穴の位置と自分の手の平の位置が分かってくる。持ち方も軽く握るようになって、軽やかに穴の中にいれるようになっていく。
最初は転がってくるのを追視していたとしても、次第に何度も穴に入れることが楽しくて回数が増えていく。つまり、それだけボールを握る―穴まで手を持って行くことがスムーズになっている。
普通に発達している子達であれば、この遊びで追視を楽しむのはほんの少しの期間で、穴に落とすのが楽しく、ボールの転がりを追うのは視野の端…という感じになると思う。
発達に課題のある子であれば、2歳、もしかしたら3歳児クラスでも欲しい遊具かもしれない。(もし、ある子どもの発達にとって必要な遊具であれば、乳児の遊具は幼児クラスにも必要になります)
で、こんなにいろんなことを見られる遊具なのに、必要ない?いらない遊具??
もう一つ大切なことは、これと一緒に他にどんな遊具があるか。
くるくるチャイムは手のひらで握り、方向や形を気にせずに穴に入れるタイプの遊具。これがちょうどいい子もいれば、これはもう物足りないなーという子たちが出てくるはず。
ここだけでも、形や大きさを意識して、そして、何かに入れる、合わせるものが沢山ある。
それぞれ、持ち方も違うし、手と手の協働の仕方も違う。
棚の中にある、キャップをつなげたものやホースを落とすタイプも、単純に見えるけれど、子どもによっては難しい(長さがあるので、持ち方によっては、穴に入れるのが難しいはず)。そういう子どもたちにとっては、隣にあるホワイトボードとマグネットの組み合わせやこのくるくるチャームはシンプルに楽しめる。
楽しみながら何度も繰り返し、その間にもいろんなことを練習し、気がつき、そして、次の段階のあそびに移っていくはず。
もちろん、部屋には構成コーナーもお世話のコーナーも、そして、机上や運動できる空間もありますよ。
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もし、「そのおもちゃダメ」と言われて「本当かなー」「なんだかすっきりしないなー」と悩むようなものがあったら、ぜひ教えてください!一緒に考えてみましょう♪