どうして手を洗わないの?

夏休みの間、日本の学童でバイトをしている三男の素朴な疑問。

「子どもたちはどうして手を洗わないのか?」

お昼ご飯前に手を洗うために、子どもたちは一応、水道の前には並ぶ。…けれども、不思議なことに洗ったふりをしてそのまま行ってしまうか、こちらの顔をちらっと見て「何も言われないかな…」と様子を見ながらどこかに行こうとする子が大半。もしくは、水だけ出して、行ってしまう。

「どーして!!??なぜ??どー考えても意味が分からない。どうして、水道のところまで来たのに手を洗わないのか?どうして、目の前にせっけんがあるのに使わないのか?」(まるで、手を洗うことが悪いこと、せっけんを使うと嫌な思いをするからできるだけそれを避けようとしているかのよう…という意味)

そんなに手を洗うことが嫌なのか?・・・でも、なぜ??

大人の顔を見ながら手を洗うかどうか決めるのはいったいなぜなのか??

三男の中では相当なレベルの「?」なようだったけど、なんとなく想像はつくし、理由も分かるような気がする。

そもそも、多くの日本の子どもたちは、小学校に上がる前に手洗いをきちんと教えてもらっていない。

「え、うちの園では教えていますよ!!」という保育園関係者の皆さん。担当制をきちんと行っている園でなければほぼ100%、「きちんと最後まで」は教えていないです。これは、かなりの自信を持って言えます。

きちんとというのは、毎日、必ずトイレの後(今は食事の前の手洗いを入れているところも増えてきましたね…これは大変なので、消毒で済ませたい)に、大人に見てもらいながら、最後まで(手を拭いて、袖を戻すまで)行うこと。

大人が時々見た時、そこにつけた時だけ「ちゃんと石鹸使うよー」「まだぬれてる!!」と指摘するけれど(つまり、注意される…子どもは「あ、見つかっちゃった!」と思う)、それ以外では特に何も言われない場合は、その積み重ねが「大人が見ているかどうかで手洗いをどこまでするかを決める」という訓練がされてしまう。…と、これもかなり自信を持って言える。

もし、0歳児から(!!)当たり前のようにトイレの後にきれいに手を洗っていれば、手洗いは嫌な行為でも、大人が見ているからするものでもなく、当たり前のこととして身に付いていく(…幼児で崩れなければ)。

学童関係の皆さん、幼児期の育ちがよーく見える夏休みです。

生活面(手洗い、食事、排泄、着脱)の自立度と丁寧さ。

あそび方。問題解決の仕方。仲間関係のつくり方。

大人との関係。

時間の使い方。

‥‥いろいろと見れますねー。

もう一つ、子どもたちのおもちゃの扱いが雑すぎる。新しい遊具もあっという間にボロボロになる。…これもなんとなくわかる気がしますね・・・。

先入観なく見ている率直な感想は面白いです(批判しているわけではなくて、単純にびっくりしているようです)。

日本全国の保育が変わっていったら、子どもたちの姿も変わってくるはず。そんな日がいつか来る…と信じたいですね。

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