東京セミナー Q&A 「運動遊具に関して」

何しろたくさんあるので、ぼちぼち回答していきますね。

Q. 運動コーナーのスロープに凸凹が見えましたが、足の裏の刺激のためですか?バランス感覚のためですか?

A. 多分、ペットボトルのキャップを張り付けたもののことかなと思います。きっと何かの保育雑誌にあったのかな…と思いますが、わりといろいろな園で見られますね。

手足の刺激になったり(刺激があるとその部分を意識することになりますね。身体像への刺激にもなると思います)、興味をもってその場に行ったりするので運動への働きかけにもなると思います。

・・・が、時間がたつと興味を持たれなくなり、その割には場所をとっている…ということもあるかもしれません。また、あまりにも色合いが悪いと室内の印象が悪くなる、雑然とすることもあるので、取り入れる場合はその辺りも考慮しましょう。

手作りの場合は、特に手が込んだものを作った場合は、作った人にも遠慮してクラスから下げにくくなることが多いので、その辺りも気を付けましょうね。判断基準は、子どもにとって必要かどうか、です。

Q. 運動コーナーに保育士がついていない時がありました。担当保育になれていない保育士には、ひやひやする場面です。それでいいものですか?

A. 実際に見ていて、どうでしたか?危なさそうでしたか?

もし、危なさそうな子どもが、危なさそうなことをしている場合は、大人がそばに着くと思います。でも、そうでない場合は、子どもたちが遊んでも危険でない運動遊具を置くのであれば、そこまで近くについていなくても大丈夫なケースがほとんどだと思います。

また、あそびを見ている大人は、動いている子どもたちを視野に入れながら、他の子どもたちと関わっているはずです。

こういった運動遊具を置いても安心できる状態にするためにも、室内にも運動遊具は必要です。

運動遊具でケガをする子どもたち(運動遊具以外の場面でもケガをしたり転んだりすることの多い子どもたち)は、運動発達に課題のある子どもたちがほとんどです。自分の体や動きに注目(集中)できなかったり、物と自分の距離が測れなかったり、物の高さが把握できていなかったり、自分の運動能力を理解していないこともよくあります。

そういった子どもたちには、できるだけ色々な動きをたくさんしてもらう必要があります(じっくり遊ぶのと同じぐらい、運動あそびも大切です)。

もう一つ、運動遊具を置いたときにけがが多発するクラスは、子どもたちの普段の状態も落ち着かないことが多いと思います。一人一人が遊べ、大人との関係も良く、情緒的にも安定している子どもたちであれば、運動の場面でもお互いを押しあったり、乱暴な動きをすることが少なくなっていきます。

運動遊具の場所に大人が付かなくても大丈夫な背景には、普段からの穏やかな保育が基本にあると思いますよ。

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