子どもの興味・関心から出発して活動を考える・・・??
「子ども達の興味・関心から出発して活動を考えます」
という保育方針をよく聞く。
まず第一に、子ども達って、どの子ども達ですか?と聞きたくなる。
クラスに子どもが20人いたら、皆の興味・関心が違うはず。
でも、それよりも何かおかしいな―と思うことがある。
子どもたちは基本的に何にでも興味を持っている。
関心を持つことができる。
大人が子ども達に身の回りの世界をどう見せるかで、子どもたちの関心はどこまででも広がる。
地面の下のもぐらの働きに感心していた次の日は雲の形を面白がり、そして、竜のおはなしの世界に入っていたかと思うと、現実の世界で花にとまっている蝶をじっと見つめていたりする。
つまり、何にでも興味を持ってくれる。
私達の大切な仕事には、子ども達の興味・関心を広げていくことも含まれている。
子ども達がまだ出会ったことのない世界を知らせていくこと。
家庭環境的に、出会える世界が限られている子達も多いはずで、それを考えたら余計にその責任は大きい。
もう一つ、ハンガリーでも「子ども達の興味から出発し、子ども達の関心を大切にし、能動的に活動できるようにする」と言う。
でも、これは子ども達に任せてしまう日本的な「子どもの興味から出発し」とはかなりニュアンスが違い、子ども達と関わる大人として、教育者として子ども達の発達にどう関わるのか、どういう役割があるのか、という視点が必ずある。
だから、同じことを言ってはいても、保育の内容がかなり違ってくる。
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自由・主体性という名のもとに何もしていない園と、子どもの発達を保障するためにもきちんと保育を考え、日々保育を工夫している園の子どもたちの姿は怖くなるくらいの違いがある。
本来の年長児の発達を知って保育をしている園って、日本全体で一体どれぐらいあるのでしょうね??
・・・・ものすごく少ない気がしますが・・・。