幼児こそ難しい。そして、責任も大きい!!

セミナーの参加傾向を見ていると、どんな講師になったとしても、参加者が少なくなるのが幼児関係の保育。

乳児保育者人口が多いのはあるとしても、幼児の場合は、どこかで「基本はできている」と思ってしまうのでしょうか??

子ども達も活動するし、どんな保育をしてもそこそこついてきてくれるから「まあいいかな」となる?

でも、幼児の先生たちの責任は大きいですよー!!

乳児は基本を守りながら行うと、次第に保育の形ができて、子ども達の変化も見られるようになります。

変化が早く、成果を感じやすいのは乳児。

でも、幼児の保育はまず基本をおさえるのに時間がかかります。

日課づくりも、シンプルなはずなのに、できている園はかなり限定的です。

頑張ってここをクリアしてきた園はよーくわかっていると思いますが、子ども達がスムーズに動くことができ、自分のことに集中でき、それこそ「主体的に」次の活動に移っていくための日課づくりのためには試行錯誤が必要です。子どもの動き、大人の動き、そして、大人の配置・・・。

でも、これが上手に考えられるようになると、それぞれの活動の時間もしっかり保障できるようになるし、何よりも子ども達がしっかりしてきます。

今はいろんな研修があるようで、食べる時間も、寝る時間も(寝るかどうかも)、いつどこで遊ぶかも自由、”それが主体性!!”って学んでいる方たちも多いと思います。

先生達は楽だなー(^^; 

そして、小学校の先生たちは本当に気の毒。

そもそも、何でも自由だから主体的になるのではないですよ。

主体的に行動したり、判断できたりするようになるための諸々(時間感覚、様々な生活面での技術、考え方、段取りの取り方、諸発達、仲間関係、そして、ルール感覚やマナー、大人との関係)は学ばなければなりません。

なんでも自由の園の場合、定型発達で、それも、家庭環境も比較的よく、性格的にもしっかりしている子どもたちはどんどん成長して、のびのびと進むかもしれません。

でも、そんな子達はごく一部のはず。

大半の子ども達にはたくさんの援助がいりますし、全ての子ども達の発達を保障し、しっかりと次の社会(小学校)にすすめるのが乳幼児教育機関の役割だとすると、全て自由はかなり無責任なことになります。

それに、大人の力もつかないでしょうね・・・。

すべての子ども達の発達を最大限援助し、そして、かつ、楽しく過ごしながら卒園させるために、と考えると幼児クラスで行うことはたー――くさんあります。

それを映像を見ながら、全体として学ぶことができるのがセミナーの分科会です。

理想論ではなく、日常の子どもたちの姿を見ながら、一瞬の「(たまたま)面白かった場面」だけでなく、年間を通して子ども達が成長し続けていることも知ることができます。

そして、年長の終わりの姿もおさえたいですねー。

幼児をどうするか悩んでいる園は、幼児の基本(第二分科会)必見ですよ!