東京セミナー2022 第1分科会(担当制保育の基本) Q&A その⑥
Q. おむつ替えの寝て交換から、座って交換への切り替えはどの発達のタイミングで切り替えたらよいでしょうか。
A (セミナーで回答しています)
歩行が始まり、立ってズボンやオムツを上げ下げできる様になってから、床で椅子に移行しています。
移行が近くなってくる頃には、高い交換台で座ってズボンに足を通す等、できるところは行っています。ただし、ズボンを上げる際に台の上で立つ時には保育士は子どもの体から絶対に手を離さない様にしてください。
【伝えられていないこと↓↓】
●高い交換台を使用する時は、テープ型のオムツを使用しています。
●床で椅子に座ってするようになってからパンツ型のオムツを使用しています。
※ただ、『パンツ型おむつに変わる』=『子どもがパンツ(オムツ)をあげられるようになる』、ではない。ということをきちんとと理解しておきましょう。
よく、この頃から子どもに「頑張ってパンツを自分であげさせる」になる保育士が多くなりがちです。この時期の子どもたちにはまだ無理です。
この頃は、“子どもは手を添えるけど、引っ張るのは大人。。”もしくは、“パンツは大人があげてあげる”で十分です!
育児では、子どもにさせることを増やしていくのではなく、子どもができることを増やしていけるように、その子が出来るようになったことを一つずつ任せていきましょうね。
(“手を添えられるようになった”“ズボンを上げようとしている”もできるようになったこと、です。そこから後は大人がする、で良いですよ)
●台から床への移行前の頃には
交換台近くの床に椅子を用意できる場合、ズボンだけ床に降りてはく、ということをすることもあります。
(担当 河口)
*くるみの木より補足*
参考までに補足しますと、ハンガリーの14区の乳児保育園(くるみの木で見学に行かせてもらっている園の多い地区)では乳児保育園にいる間はおむつ交換台を使っている園が多いです。
おむつが外れていないけどトイレを使う場合、トイレに座ってから、またおむつ交換台にあげて着脱をします。
おむつが完全に外れている子達も、着脱だけは交換台で行って、その後、トイレに座り、手洗いとなります。
一番の理由はその方が「大人が子どもの高さで関われる=見やすい」です。
背も日本の保育士よりは高いので、おむつ交換台の方が関わりやすいというのも理由としてあると思います。背が低くておむつ交換台に子どもが立つと怖いという人は、大きな子どもは椅子を使って着脱をしていました。
いつまでおむつ交換台を使うかは園の事情に合わせて変わると思いますが、「おむつ交換台を使わない=できる・自立してきた」ではないので、関わりには気をつけましょうね。