配置基準が変われば虐待は減る?…減りません!

日本のニュースを見ていて怖いなーと思うのは、何かがあるとプライバシーが全くなくなること。

それも、家族のプライバシーまでが侵害されてしまいます。

今回の虐待の事件でも、実際がどうだったのか、この三人だけの問題だったのか、この三人の関係がどうだったのか、いくらでも調べないといけないことがあると思うのに、すでに三人の保育士の家庭事情までが詮索されてしまっていますね。

親が何をしたかなんて子どもには関係ないのに・・・。

ハンガリーだと、もっとひどい事件でも容疑者の段階ではニュースでは顔も出ないし名前も出ません。

でも、日本だとすぐに名前も顔も出てしまう。

「悪いことをするとこうなるんですよ!!」というような、公開処刑的な感じがして怖いなーと思ってしまいます。

きっとこれから「保育士の人数が足りないからこういうことが起こるんだ」という主張する保育関係者も出てくるのではないかと思います。

でも、日本には、保育士配置が1歳児5対1(横浜市),4対1(栃木県小山市)のところもありますが、それでどの園もストレスなく、穏やかに保育ができているのかというと、決してそうとは言えないと思うのです。(私が行かせてもらっている園はとても上手に保育していますよ(^^♪)

クラスの大人の配置にスポットが当たり始めると、休みの職員がいたり、朝や夕方、お昼寝の時間に「この時間、大人が足りないんですけど、配置基準に沿っていませんよね、ダメなんじゃないですか」と言い出す職員が必ずいます。

常に、必ず配置基準の大人をクラスに配置するなんてまず無理!!

そんなことしていたら、いくら職員がいても足りないし、逆に大人が多すぎて保育ができなくなります。

担当制の保育をしていれば(そして、園庭があれば)、0歳―3対1,1歳―6対1、2歳―6対1の国の基準自体はいいと思うので、そこにプラスのフリーの職員を配置できるようにするのがベストだろうなーというのが、いろんな園を見ていて思うことです。

幼児クラスの方が、子どもの人数によっては大人の人数が少ないので、課題のある子が多いことを思うと、必ずサポートがいる(もしくは複数担任の)システムを作らないとダメでしょうね。

ただ、そうは言っても、保育士さんが足りません。

それも、必要な保育の基礎知識(子どもの発達、保育運営の基本)を持っている人が。

虐待の問題は、大人の配置基準では解決できないと思います。

保育室の大人の人数が増えれば、かえって大人間の緊張が高まってややこしいことになるクラスが増えるでしょうね。

それよりも、保育士養成機関で教えている内容を何とかしてほしい。

虐待なんて起こりえない保育の方法をきちんと伝えてほしい。

子どもの発達と照らし合わせながらできることとできないこと、どう援助し、関わるべきかが分かるような授業をきちんとしてほしい。

今回の事件で、

私たちの問題だな…

と思った保育士養成機関、どれだけあるのでしょうね。

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