保育園と保護者の関係 研修報告その3
雪が降ると、こんな光景を見ることができます。
ソリ通園(^^
…子どもが三人乗っている…お父さん、二つのソリを引いているんですね(^^;
大変だ。
こんな雪道を子どもに歩かせると永遠に保育園に着かないので、ソリに乗せた方が早いのですが、もちろん子どもたちは大喜び!
そして、子どものいる田舎の家にはたいがいそりがあります。
うちにも、親せきからもらった年代物のそりがありますよ。
これもきっと孫や親せきに引き継がれるんでしょうね~
今回の研修で考えさせられたことはたくさんあるのですが、保護者との関係についても、また改めて考えさせられました。
実は、今、「就学に必要な発達」の冊子を作るための翻訳作業中なのですが、そこの最後の部分も、一章丸々が保護者をどうサポートするかなのです。
就学についてなのに、どうして保護者サポート?
子どものサポートではないの?
と思うかもしれませんが、子どもをサポートするためにも、子ども達にとってどれだけストレスがあるのかをきちんと伝えるということと、そうは言っても保護者も心配がたくさんあるはずなので、そこときちんと向き合って、丁寧にサポートしましょうという内容です。
研修でも、子ども達の発達を保護者に伝えていく大切さやどう伝えていくか、どう保護者との関係を作るかという話を、乳児でも幼児でも聞きました。
今までもそういった話は出ていたのですが、コロナ過を経て保護者の不安が強まっている(相談相手がいなかった、親せきと会うこともままならなかった、ママ友と会うこともできなかった、死と向き合う中での子育て・生活・・・・)ことをどう支援していくかという視点が強くなったように思いました。
もうひとつあらためて感じたのは、保護者を下に見ていないこと。
保護者と子どもの関係をより良くするための園としての役割を真剣に考えていること。
これは、園に関わる人達が実際に子育てをしていて、親としての立場をよく分かっているからなのではないかなーと思うのです。
どんなに力不足でも、若くても、知識がなくても、親は親で一生懸命子育てをしています。
保育園が子どもや発達に関しての知識を持っているのは当然で(・…だと良いのですが・・・)、それは医者が患者さんに丁寧に説明する義務があるのと同じように、保護者を下に見ることなく、同等の立場として、もしくは、支える立場として関わるべき、というのがこちらの園の根底にあります。
今の日本では、保育園で育った方が子ども達は幸せだ、みたいな空気が流れ始めていませんか??
親は子育て力がないし、それに比べたら保育園で過ごした方がいい、みたいな。
これ、とんでもない間違いです。
もちろん、虐待だったりネグレクトがある場合は別ですが、そうでない場合は、分からないことを教えてあげたり、いい方向に導いてあげるのが保育園の役割で、親を批判することではありません。
親と子どもは一生を通じて何らかのつながりの中で生きていきます。望む、望まないに関わらず。
だとしたら、できるだけいい関係を子どもが小さなころから作れるのが理想的です。
多くの親子間のトラブルは乳幼児期にスタートしているので、ここを援助・改善できるのが乳幼児施設です。
雪の中、一歩一歩子どもに合わせながら歩くお父さん。
きっとこの時間も計算して出発しているんでしょうね。
この親子の家庭環境がどうなのか、親子関係がどうなのかは全く分からないにしても、子どもを急がせないで登園しているというだけでも、他の場面での基本的な関わりが少し分かるような気がします。
乳児保育園の育児で、きっと急いでいるんだろうけど、決してそれを子どもに感じさせない保育士さんたちと通じるものがありました。
<続く>