明けましておめでとうございます!

年が明け、ドイツの特派員(ハンガリー人)が「先ほど、ハンガリーラジオ局で国家が聞くことができて、私の気持ちも落ち着きました」と挨拶をしていた。ドイツは車でも行ける距離だし、年明けの過ごし方はそうハンガリーと違わないと思うのだけれど、外国は外国で、この瞬間だから思いだすことがたくさんあるのだろう。

31日の夜中、年が明ける時にハンガリーでは国家が流れる。泊りに来てにぎやかにしていた三男の友達もみんな居間に降りてきて、神妙に国家を聞いていた。その後、国中で盛大に花火が上がり「明けましておめでとう~!」の挨拶をしあうことになる。

友達の家でパーティーをしている子どもたちからも電話がかかってきて、外国に住む親せきにも電話であいさつをする。うちに泊まりに来ている子どもたちも、親や兄弟に電話をしている。この瞬間は、家族や友人たちが「おめでとう」を言い合う。

せっかく住むことになったのだから文化や習慣の違いを楽しまないとそん!と日々は過ごしているけれど、唯一、いまだに違和感と共にすごすことになるのが大晦日とお正月だ。

除夜の鐘や年越しそば、家族と一緒に見たテレビ、初詣、お雑煮、お節料理・・・具体的に思いだすわけではないのだけれど、毎年繰り返されていた、大晦日とお正月の中の結晶のようなものがその頃に漠然と感じていたらしい感覚と共に湧き上がってくる。家族で過ごした時間の思い出だ。

でも、感傷に浸っていてもどうなるものでもない。この辺りで気を許すと、冬のどんよりした空気にも飲みこまれて、落ちてしまった穴から這い上がるのが大変になる。

31日の夜、餅つき機で気持ちだけの鏡モチを作った。ちょっとだけお正月がやってきたような気がする。

2016年が、皆さんにとっても穏やかで、平和で、でも、時には良い意味でスリリングな一年になりますように!

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