東京セミナー Q&A 「0歳児クラス編」
Q.0歳児の担任です。コーナー遊びをしていますが、食事前の高月齢だけがいる時間で高月齢にあった遊具を出すのはよいでしょうか。月齢差があり、机上遊びや構造遊びで使う遊具をなかなか出せずにいます。
A.登園後や外遊びに出る前、出て戻ってきた後の時間に自分に合った遊具がなければ、すでに動けるようになっている高月齢の子どもたちはうろうろすることになり、「遊べない高月齢児」になっていってしまうと思います。
0歳児、1歳児クラスのあそびの環境に関して一番配慮が必要なのは高月齢児で、なかなか自分たちに見合った環境を作ってもらえないままになりがちです。
高月齢児向けの遊具でも、低月齢の子どもたちが手に取ってあそぶことのできるものはたくさんあります。
例えば、デュプロのブロックやリングタワーの輪など、プラスチックのものであれば口に入れたり、放ってあそんでも(持ったものを放る練習)危険ではないものがたくさんあります。ベビー積み木も低月齢児でも手に取ったり、持ち替えたりしながら遊ぶことができます。
高月齢の子どもたちだけでなく、低月齢の子どもたちが手に取れるもの持合わせて用意し、若干、高月齢児と低月齢児の環境を分けることで、違う場所に誘いやすくなります。
いずれにしても、低月齢児も高月齢児のあそぶ場所には行きますし、遊具を手に取ったりするので、お互いのあそびを邪魔し合わないようにさりげなく違う遊具をすすめたり、運動できる空間もしっかりととったりと、環境のつくり方がポイントとなります。
Q. 0歳児クラスです。今年は高月齢の子も玩具を口に入れることが多く、歯固めに変えるようにして玩具の使い方を見せるようにしていましたが、発達的に歯がために変える必要はないですか。
A. コロナの影響もあるのか(刺激が少ない、あまり外に出ていない)、幼く感じられる子ども、発達がよく分からない子どもたちも多いかもしれません。
歯固めを用意するのはいいのですが、それだけしかなければ、その先のあそびに進むことができなくなります。今は口に入れることが多くても、次第に本来のあそびに移行していくはずなので、本来の発達に合った遊具もそろえるようにしましょう。もし、口に入れるような月齢ではないようであれば「口に入れないよ」ということも伝える必要があるかもしれません。
発達的に課題がある場合は口に入れる期間が長いかもしれないので、運動発達や生活の場面での動き、理解力なども合わせてみていきましょう。…かといって、「だから歯固め」という意味ではないので、そういう子どもたちだからこそ、いろいろな遊具を提供したり、動くあそびに誘ったりしていきましょうね。