東京セミナー Q&A 「乳児・食事に時間がかかる・・・」
Q.1歳児クラスの担任をしています。食事の際に自分で食べたい気持ちもあり、なかなか介助をさせてくれません。自分で食べると1口量も少ないため、とても時間がかかります。このような場合はどうしてあげるべきでしょうか?
A.自分で食べたい気持ちがあるのはいいことですね(^^
食事のテンポは、一人一人かなり違います。かむのも口に運ぶのも上手で、意欲的な子どもであれば、たいがい15-20分で食事が終わります。でも、かむのがゆっくりだったり、口の中に量を運べない子、自分で食べ始めた時期で自分で好きなものを選びたい(大人に口に運ばれるのはイヤ!)という0歳後半・1歳児クラスの子どもたちは時間がかかることが多いと思います。
一歳児クラスの何月生まれでどのような発達をしている子どもなのかによっても変わってくるのですが、今、何人で食事をすすめていますか?
9月の今頃でしたら、よほど月齢が低かったり、家庭から入ってきたばかり、発達にかなりの課題がある…という場合でなければ子どもを3人まで呼べるタイミングも出てきていると思います。月齢の高い、食べるのが上手な子どもたちであれば4人目を呼ぶこともできるかもしれません(最初の子がデザートなどを食べているタイミングで4人目を呼ぶ、など。ただし、食器がご飯茶碗とお汁のお椀、おかず皿のばあいは、人数を増やすタイミングが少し遅めになります)。
ゆっくりだけれども上手に食べている子どもであれば、他の子どもと一緒に食事をすすめられるのではないかと思います。
注! 「上手に食べる」の感覚は大人によっても違いますし、担当制をしているかしていないかによってもかなり違ってきます。
担当制をしていない園であると、手づかみでも、こぼしていても、積極的に口に食事を運んでいれば「上手に食べている」と判断されやすいようです。
逆に、担当制の園の場合は、かなり上手に食べていても「まだこぼすから…」となかなか人数を増やせないようです。まったくこぼさない状態を目指す必要はなく、多少(時々)こぼすことがあっても口に運ぶことができていて、食器の扱いが上手であるのなら(お椀をひっくり返したり、落としたりしない)、ちょっと早いかな??と思うぐらいの微妙なタイミングになりますが、人数は増やしていきましょう。この頃にはエプロンも外せるはずです。
スプーンを口に運ぶ前や口の中でひっくり返す、持ち方がおかしい・・・・色々と食べ方で気になることはあるかもしれませんが、子ども自身の発達と食べることの繰り返しの中で直っていくことがほとんどなので、あまり神経質にならないようにしましょうね。
食事ばかりが気になり、食事の時間が早すぎて遊ぶ時間がないような園もかなりあるようなので、その辺りも要注意です。(1歳の食事が11時前なのは早すぎです!!)
今(9,10月)でしたら、0歳児クラスの高月齢の子どもたちであれば11時過ぎ、1歳児クラスが11:00~11:15スタート、2歳児クラスが11:15~11:20スタートでも間に合うようになってきているはずです。これは、クラスの人数が多い場合も同じです。
食事の人数は、0歳児クラスはまだまだ1対1がほとんどですが、1歳児クラスは2対1~クラスによっては3対1(全員が高月齢で上手に食べれていれば4対1もできるかもしれません)。
2歳児クラスは、もし、0歳から丁寧に食事を見ていたクラスであれば5対1~6対1ですすめられるクラスも増えているはずです。食器も、上手に使える子であればご飯茶碗とお汁茶碗に移行が可能になってきているはずですよ。