4-5歳 新学期の環境 ここをおさえて!
4,5歳でよく遊ぶクラスは、役割あそびのテーマが多様になります。
決められた場所の中でというよりも自分たちで空間を作りながら遊びを広げていくので、フリースペースを広めにとり、役割あそびの空間は若干狭く作ります。
その代り、いろいろに使える道具や遊具は多めに棚に用意します。
また、動かすことのできる棚やベンチ、小さな机、台などがあるとより遊びを広げやすくなります。
部屋の大部分が机で占められているクラスも多くあります。
幼児期の子ども達は遊びを通して発達していきます。
子ども達の発達を保障するためにも全てのあそびのコーナーをしっかりと確保しましょう。
4,5歳児は描画―制作、机上あそびも好みますが、それに合わせて机を増やしていくと、ますます机で遊ぶ子どもが増えていくので気をつけましょう。
生活で経験していること、生活の中で気が付いたこと、知識として増えたこと、興味のあること…子ども達の成長とともにあそびに現れるものが変わっていきます。
年齢が上がるからだんだんと遊ばなくなる…ではなく、年齢とともにますます面白い遊びをするようになるはずです。
(参照冊子:「私たちはこんなふうに遊んでいます」「幼児の基本」「すみれクラスの一年」)
知的好奇心を満たす収集コーナーも充実させたいですし、それと関連させた絵本のコーナーには、大人向けの絵本(大人好みの絵本・・・大人が大人向けに作ったような絵本が今の日本には多いです)ではなく、子どもの年齢や発達に見合ったものを選んで配置するようにしましょう。
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コーナー保育として、すべての空間を仕切ってしまう園もあります。
個室があり、一見、遊びに集中しやすそうです。
でも、子ども達のあそんでいる姿をよく見ていると、遊びながらも他の子ども達のあそびを眺めたり、会話を聞いたり、大人の助言に耳を傾けたりすることができない仕組みであることが分かります。
他の子ども達のあそびに関心を持ちにくくなり、他の子ども達との接点も少なくなります。
いつも同じ友達とワンパターンなことをしている子ども達が増えやすくなります。
役割あそび+制作、制作+構成あそび…といった、あそびの種類同士のつながりもなくなります。
コーナー一つひとつが狭いので、新しい子が後から入ろうとしても入れません。幼児によく見られる、あそびがつながりあって広がっていく姿も見られません。
こういったクラスは、多くの場合、構成コーナーも遊具で別れていることが多いようです(ブロックのコーナー、積み木のコーナー、線路のコーナー・・・)。
でも、子ども達は、想像したこと、思い出したことを再現するためにこれらを全部組み合わせて遊びますし、組み合わせて遊ぶようになってほしいです!!
20人の4,5歳児クラスであれば、一般的に担任は一人です(+必要に応じて、必要な時間にサポート)。一人でクラスの子どもたち全員のあそびを見ながら、必要に応じで関わると思うと、このたくさんの仕切りはかなりの障害物となります。
ここまでではなかったとしても、実は仕切りが多くなっているクラスもあると思います。
ある程度は良いとしても、子どもにとっても大人にとっても見通しのいい環境作りは大切ですよ!
(仕切りが多い部屋は心理的な圧迫感もあります)