デザートはデザート・・・のはず
このところよく出会う、デザートも一緒に子どもの前に出される給食の光景。
2歳ぐらいなら、デザートは最後だからと理解できる子が多いけれど、0歳、1歳だったら、当然、最初からバナナを食べたり、途中でオレンジを食べたりしていて、南国のバナナを食材として調理している国ならともかく、日本ではいつから果物がおかずになったんですか?とたずねたくなってしまう。
…実際、しつこく聞いているのだけれど、かってくる返事は「行政の指導がそうだから」というものがほとんど。
すべての行政ではないけれど、東京や大阪といった大きな都市ではなぜかこういった妙な指導が入ることが多い。
「これ全部食べなければデザートはなし!」という保育士が多いから、それを防ぐため…という説明が一番多く、その次は「子どもが選べるように」というのも時々聞く。
前述の例であれば、「デザート食べたら、他のも食べるんだよ」という一言がつくのだから結果的には同じで、そのうえ、バナナなど食べてしまえば乳児のお腹は満たされてしまう。
それよりも、「これ全部食べなければ…」という発想自体を辞めるように!と伝えていくことの方が大切なはず。
子どもが選べるように…に関しては、果物は食事の最後に口の中をさっぱりさせたり、最後の楽しみのデザートとしてあるものなので、そういった食事の流れを伝えることも大切。
不思議なのは、行政の指導とはいっても、国全体として大切だからと統一されているわけではなく、その行政に関わる誰かが言い始め、いつの間にかそれがその地域の行政のやり方のようになっていくこと。
指導なのか、ガイドラインなのか、提案なのか、それとも絶対に守らなければならないことなのか、そんなこともあいまいなままな「行政の指導」という言葉に振り回されている園が多々ある現実に、そういう”行政の指導の在り方を指導する機関”ってないの?と思うのです。