3歳児―新学期の環境 ここをおさえて!

3歳―新学期の環境 ここをおさえて!

新学期で大変なクラスと言えば、もしかしたら乳児以上に3才かもしれません。

何しろ大人が少ない。

発達差が大きい。

言葉が通じそうで通じない。

生活面でもあそび面でも、一から教え直したり、確認する必要があります。

そのためにも、クラスの子どもたち全員での一斉の行動は避けましょう。(無理!!)

一人の大人に対して多くても5人、子ども達によっては3人ぐらいしか丁寧には見れないと思います。

外への流れ(準備、靴の履き方、靴の片づけ方・・・)、入室の流れ、排泄、着脱、食事、午睡・・・を丁寧に見たいので、そこを視野に入れながら環境も考えます。

着脱を丁寧に見たいので、あらかじめそのための場所を作ります。(6)

椅子だけを並べる方法もありますが、その場合は、ロッカーの前あたりで…とせずに、入り口付近に椅子を並べてそこに座って着替えられるようにします。

一度に全員で食事をさせるのは無理なので(大人が見きれない)、見れる人数を呼んで食事をすすめていくと考えると、机を人数分配置する必要はありません。(3)

机上あそびをしている子ども達と絵を描いたり、粘土をする子ども達がいるだろうな…と想定して(でも、他の場所でも遊んでいるはずなので)机の数を考えます。

あそびの環境でとても大切になるのが、4―運動遊具と5―床で遊ぶ場所です。

3歳児はまだまだ運動欲求が高く、狭い部屋の中にいると動きたくなります。また、乳児期に十分動いていない子ども達も入園してくるので、難しすぎない運動遊具を配置します。(高いところから飛び降りる動きではなく、バランスをとるあそびを考えましょう)

発達に課題のある子ども達や、乳児期に遊具で遊ぶ経験の少なかった子が多いようであれば、5のスペースはもう少し広めにとります。

この4と5のスペース、そして、着替えの場所を確保するためにも、机の数に気を付けます。

3歳児クラスは、幼児の基礎づくりをする、幼児の要となるクラスです。

3歳で一斉活動の場を増やすことでしっかりした年長児が育つわけではありません。

多くの場合は逆になります。

それよりも、個々のできること、できないことを把握しながら、生活・あそび共に基本をしっかりと伝える、丁寧に見られるように日課を作り、子どもと大人の動きをきちんと書き出しましょう。

(動きの分かっていない大人達に、子ども達が振り回されないようにしましょうね!)

(参照冊子:幼児保育の基本)