オンラインセミナー 分科会「環境」Q&A その1
前回のQ&Aも応えきれなかったのですが…すみません😣
「環境」の分科会に寄せられた質問にお答えしますね。
セミナーの場でほぼ回答したのですが、大切な質問もあるので再度回答していきます。
他の分科会に関しては、講師の方に回答をお願いしているところなので、もう少々お待ちください。
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Q. 机上の遊具をままごとの道具として使うことは、認めてよいルールなのでしょうか?
A. 特に乳児クラスでは、机上遊具は他のコーナーで積極的には使わない方がいいだろうなと思っています。
第一にパーツがなくなる(^^;
それに、机上遊具にはそれぞれあそびの目的があるものが多く(形を意識する、手と目の協応、空間認知、微細運動への働きかけ・・・などなど)、それらを食材で使った方がいい理由がないと思うのです。
ここは机上的な遊具を床で遊ぶ空間です。
多分、ここにあるものは食材になりがちな物かなーと思います。下手すると、重ねカップも食器代わりになって台所に行ってしまいますね(^^;
それを子どもの想像力として良しとしてしまうと、物があちこちに移動して、部屋中が大変なことになります。
大人の方も、どこまでオッケーとしたらいいのか、すべての判断基準が分からなくなります。そして、子どももよく分からないまま、あちこちに持って行って遊ぶようになります。
本来してほしい遊びができないままになることも多いと思います。
ただ、この遊具はここで遊ぶんだなをすでに理解しており、遊び方も分かっている子達が、クリップで動物を作ったから構成コーナーに持って行って遊んだり、紐通しでネックレスを作ったから首にかけて散歩したりも、1歳の後半から2歳では十分見られる姿だろうなと思います。
だから、100%ダメということではなく、基本的にはコーナーの遊具はコーナー内で遊ぶけど、子どもたちの成長や理解度を見ながらその辺りのルールもクラスで変わっていく、となると思います。
この辺りはクラスでこまめに相談していく必要があります。
Q. 1歳や2歳ではおもちゃが移動しやすいというお話がありましたが、お買い物に行く、行って帰ってくる遊びをすることもあると思います。その場合は見守ったり「いってらっしゃい」「おかえり」と声をかけるなどしています。一方で、台所で食材が必要と思いついた子ども達がブロックやいじり遊びのコーナーに置いてあるチップ落としのチップやチェーンなどを運び込んでくるといった場合には、どのように援助されるのでしょうか?子どもたちの発想なので大事にしなくてはいけない?と思う気持ちと、台所にあるもので遊んでほしい気持ちとが葛藤してしまいます。台所には、おにぎりやパン、カラーのフェルトなど食材になるようなものはおいてあるのですが。
A. 入れたり出したりを盛んにしている時期の、歩くのが楽しい子ども達がカバンをもって歩き回る、というのと、何かイメージを持ち始めてカバンを持って歩き始めた子達とでは、大人の対応も違ってくると思うのです。
「行ってらっしゃーい」「おかえりー」で十分な子
「どこ行くんですかー、暑いからお茶持って行ってねー」「帽子かぶった方がいいよ」「お財布忘れないでねー」と言えば反応する子・・・(この場合、帽子はあるかな?お財布もあるかな??も確認ですが)
それと同じで、台所で遊び始めた子たちにもいろいろな段階の子がいると思います。
ガチャガチャといじりたいだけの子だとしたら、ガチャガチャといじるあそびのできる空間に誘うようにします。台所にガチャガチャするものがなければ、子どもの方が違うコーナーに移っていきます。
何らかのイメージを持ってのあそびを始めている子達であれば、これ何かな?と試して遊びたくなるようなもの、日常生活を思い出せるものを増やしていきます。
この子たちは、いい匂いがしてきましたね~、お鍋暑いから気を付けてね、きれいな色の人参だね、お魚はよく洗った方がいいよ…といった声かけに反応してくれると思います。
(注!もし、子どもが自分で何か考えて遊んでいるようなら、必要以上に声掛けしなくても大丈夫です。でも、さりげなく声をかけるのは、決して悪いことではないですよ。)
色々なものを他から持ってくるのは、それが最初からオッケーとなっているクラスが多いと思います。
くまさん、可愛いですね~~~💕
この台所で、どんなこと話しかけられそうですか?
調味料をかけたり、手を洗ったり、お月さま見たり、いろいろできそうですね。
ここに、少しずついろいろなものをプラスしていったら(台所だけじゃなくて、お世話の空間にも!)、きっと台所に食材をどんどん持ち込んで遊ぶ(そうしないとあそべない)ということもなくなってくると思うんです。
当分は試行錯誤だと思いますが、いろいろと試してみて下さい!