東京セミナー Q&A 「1歳 積み木の悩み」
東京セミナーで出て、回答しきれなかった質問に回答をしているのですが・・・実は、まだまだ一歳児クラスの質問なんですね。スピードアップして回答していきたいと思います!!…無理かな(^^;
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Q 「1歳児クラス13人、0歳児クラス3人の混合クラス。積み木は各種取り揃えているが、どう遊ばせてよいか悩んでいます」「1歳児クラスです。構造のコーナーで遊ぶ子どもが少ないです。特に積み木であまり遊びません。
積み木の大きさなのか、コーナーの広さなのか、何からしてあげたらいいでしょうか?」
A 実際の構成コーナーを見てみないと何とも言えないのですが、コーナーの広さと遊具の種類によって、子どもが遊びたくなるかどうかはかなり左右されます。
もう一つは、積み木で遊ばせなくては!と思う気持ちが強く、構成のコーナーに積み木以外には他に遊具がないというケースもよくあり、そうなると子どもたちは遊ばなくなります。
狭すぎたり、コーナーの位置が悪かったりするだけでも子どもたちは遊びに行かなくなります。仕切ってある場合も同じくです。
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0歳児の後半ぐらいから、手・指の開閉を意識的にできるようになり、目で見たところに物を置くことができるようになります。その頃から、何かの上に何かを置くような遊びをし始めます。
でも、それができるようになるためには、たくさんのものを手にとって握ったり、放ったり、つまんだり、転がしたり・・・・をして、対象に関心を持ちながら、たくさんあそぶ必要があります。
つまり、いろんなものがあった方が関心を持ちやすいですし、結果的にいろいろな手の動きを引き出し、体全体の動きも行うことになります(関心を持つことができれば、それを手に入れるために動きます)。
0歳児クラスの夏過ぎ頃から、両手を使って物と物をくっつけるようなこともできるようになってきます。
「まずは積み木でのあそび」と言われることが多いのは、0歳児クラスで構成的な遊びの中で見られるようになるのが「乗せる」ことが主だからだと思うのですが、積み木以外にもいろいろなものを乗せることができます。積み木の上にお手玉を乗せてみたり、動物を乗せてみたり。そういった、積み木以外にも組み合わせられるものがある方がゼロ歳でも楽しいです。
秋ごろの0歳児クラスの構成のコーナーでしたら、こんな感じの遊具があるのが理想的です。あくまでも、秋頃です!!これを年度の初めに出したら、難しいので扱えません。
(もし、0歳と1歳の混合クラスでしたら、0歳の子どもも来ると思います。容器を用意して入れたり出したり―入れてはひっくり返し、又入れる・・・ーのあそびができるようにしたり、ブロックをつなげたものを渡してとるあそびができるようにしたりと、小さな子でもできることを考えておきましょう)
秋頃、月齢の高い子たちは、乗せる→くっつける・とる ができるようになってきています。
こんな感じでくっつけ始めることができる…ということは、こういう遊具が必要になりますし、後ろにいるカバみたいに、形と動物、乗り物などを組み合わせてのあそびも見られるようになります(イメージしているわけではないです。ただ乗せたり、くっつけたりしているのですが、ここから次の構成あそびに進んでいきます)。
1歳児クラスになると、いろんなところに「乗せる」ことも試し、次第にストーリーが生まれる気配が見えてきます。
並べることも盛んにしますね。いろいろなものを並べます。同じ色、同じ形、同じ動物・・・
純粋に形の組み合わせを楽しむこともしますが、特に遊びに入りにくい子にとってはプラスのものがある方が遊びはより生まれやすいです。
なかなか遊ばないまま1歳児クラスになってしまった子どもが多い場合は、ちょっと積み木を積んでおいてみたり、積み木の上に動物を乗せておいたり、線路を二つぐらいつなげて置いておいたりして、子どもたちがその続きができるような、ちょっとしたアイデアを配置しておいてみるといいかもしれません。
子どもに遊びを提案する時も、あくまでもその子ができること、続けられることを提案するようにしましょう。良く、難しすぎることを提案してしまっている場面がありますが、子どもは自分が真似できないことを提案されても、どうすることもできません。
もう一つよくあるのが、遊べない子のために、大人が線路をつなげて電車を走らせるようにすること。これも、子どものあそびの力を育てるという意味では何の助けにもならないので要注意です。子どもにしてほしいのは、線路をつなげることですよね。「つなげられるかな」と言いながら子どもに線路を渡せば、1歳児さんだったら試そうとするはずですよ。(試さない場合は、つなげるという意味が分かっていない?形が分からない?など、理由を考えてみます。構成あそびをしない理由も、その辺りにあるかもしれません。)
積み木をしなくても、それ以外の遊具に関心を持って遊ぶようであれば、次第に積み木にも関心を持つかもしれません。室内に、遊びたくなるようなものが揃っているかどうかも確認してみましょう。