動線はある?

小規模保育園は空間の作り方に悩まされますね。

でも、見方を変えるとトイレも玄関も近いので、大きな園のような移動の距離はないかもしれません(二階から一階へ、トイレが廊下の奥、二歳と幼児のトイレが共用…など)。

ここは、悩んで悩んで、だんだんとコツがつかめてきた園です。

(キャプション:ゆめの森保育園 沖縄市浦添市 2歳児クラス)

コーナーの種類、各コーナーに置かれている遊具・道具、コーナーの広さなどはとっても良くなりました。でも、動線が・・・

動線は、大人や子どもが動く時に「ここを通ってね」と分かりやすくあらかじめ作っておく空間です。

動線があることで、コーナーの中を突っ切ることがなくなります。

物をとりに行く時の動きを考えて物を配置することでも動線が良くなります。

例えば、お昼に使うものを一か所に固めることでも動線は良くなり、無駄な動きがなくなります。それだけでも子ども達も落ち着きますし、大人が子どもの動きを見やすくなります。

この部屋の場合、構成コーナーと、机上遊具を床で遊べる空間を広めに確保したくてこうなったのかな…と思いますが、これだと再現あそびの方に行く動線がないですね。

部屋が狭いということは子どもも少ないので、2歳の後半なら床で遊ぶスペースも狭くていいと思います。

ちょっと一緒に変えてみましたよ。

棚の中のものなどはほとんど変えずに、マットの位置を変えただけです。

構成のコーナーも特に狭くなった感じはないです。

机上遊具を床で遊ぶ空間も、棚の前にマットをつけたことでかえって遊びやすくなったと思います。

そして、再現あそびの空間も分かりやすくなりました。

お散歩に行ったり、お店屋さんごっこが始まったりした時も、動ける空間があるので遊びやすそうです。

写っていない手前には机上兼食事の机と、運動遊具の置いてある空間(兼、トイレ・玄関への通路)があります。

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空間づくりは、とにかく試しながらコツを掴んでいくことです。

ただ、乳児は、あまりしょっちゅう環境を変えると子どもが落ち着かなくなるので、思い付きでちょこちょこ変えないで、よー――く考えてから変えましょうね。